<IBMのスパコン SPで地球規模の気候シミュレーション>



米国大気研究センター(NCAR)へRS/6000 SPを納入

米国大気研究センター(NCAR:National Center for Atmospheric Research)に世界最高性能を誇るスーパーコンピューター、 IBM RS/6000 SPシステムが納入されました。これにより、世界規模での気候パターンのシミュレーション、人類が気候に及ぼす影響の調査研究が促進されることになります。

新しいRS/6000 SPシステムは 「ブラック・フォレスト(blackforest)」というコード・ネームで呼ばれ、160ノード(2-way/node) 、160GBのメモリー、2.5TBのディスクで構成されています。システムのピーク性能値は204GFLOPSで、現在のコンピューティング・パワーの2倍以上となります。

このシステムにより、温室効果ガスや空気中の化学物質など、大気汚染物質の地球への影響をシミュレートすることが可能になります。さらに、日照り、オゾン減少、長期天気予報、世界的な気候変化といった気象研究の重要な分野においても、NCARや大学等の研究機関での活躍が期待されます。

昨年(1998年)10月に、アメリカ気象庁の国立環境予測センター (NCEP:NationalCenters for Environmental Prediction)に導入されたRS/6000 SPシステムは、ブラック・フォレストの従兄弟分にあたります。全米の天気予報をすべてコンピューター上で行えるようになる日もそう遠くはなさそうです。

NCARのコンピューティング部門のディレクター、Al Kellie氏は次のように語っています。「NCARは、今回導入したRS/6000 SPシステムにより、世界で最もパワフルな計算能力を持つ環境研究センターのひとつになりました。 SPの計算パワーは、地球規模の気候シミュレーションや気象研究における、大きな一歩を踏み出すことを可
能にしました。 NCARでは、来年(2000年)中にも、テラ・スケールのコンピューティング環境が整えられるでしょう。」

IBM RS/6000のジェネラル・マネージャー、Rod Adkinsは「IBMは、地球規模の問題解決に取り組んでいる、世界中の科学者や研究者の方々に、先進のDeepComputingソリューションを提供しています。RS/6000 SPは、物理シミュレーション、天気予報、新薬の開発、地質調査等のソリューションにおいて重要な役割を果たしています。NCARに採用されたSPシステムは、今日の最も複雑な問題解決に挑戦できる、次世代のコンピューティング・パワーを備えています。」と述べています。

NCARは、同様のSPシステムを最近導入した他の環境研究センターと協力関係にあります。例えば、アメリカ気象庁の国立環境予測センター(NCEP)、米エネルギー省(DOE)のオークリッジ国立研究所(ORNL)などです。



この記事は「RS/6000のホームページ」(http://www.ibm.com/jp/rs6000/resource/features/ncar.html )でもご覧いただけます。お客様への情報提供にご活用下さい。



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